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全国専攻科<特別ニーズ教育>研究集会in茨城 |
平成26年12月13日(土)〜14日(日)に茨城県土浦市にある亀城プラザで行われた全国専攻科<特別ニーズ教育>研究集会in茨城に参加してきました。
いろいろな分科会や講座がありましたが、私が参加したのは小畑耕作先生(大和大学)の講座です。
「講座 障害者の青年期の発達と支援ー生活を豊かにする学びの実践ー」
小畑先生は、もともと和歌山で特別支援学校の教諭をしており、生徒の自己決定を大事にした進路指導の実践を切り拓きました。また、卒業後の学びを保障するために「学びの作業所」の設立や運営にかかわっている人です。
青年期、キャリア教育、卒業後の実態、福祉型専攻科の現状など多岐に渡る内容を2時間近く話して頂きました。
印象に残ったのは、やはり実践論です。
1 実践を創るときの視点
自分づくりの視点
選択、自分を見つめる、自己決定
自己解放の視点
一人一人の思いを受け止める
違ってよい
まんざらでもない自分
集団の大切さの視点
みんなで作り上げる
みんなで喜び合う
役割がある
自己選択が大切であることは広がってきているけれども、実践現場で、自分が行きたい作業所を選択する場面で
「A作業所とB作業所のどちらがいい?」
というような形で選択を迫られている。
この選択肢の中に「分からない」「迷っている」という選択肢がないのはなぜだろうか?と訴えていた。
また、家庭の中で自分で服を選べないから親が決めてしまっている現状に対しても、自分の服は自分で決めることができないだろうかと話していた。
難しい場合は「こっちの服がいいんじゃない?」(提案)
提案を受けて、最終的な判断を本人に任せるという方法もできるのではないかと。
選択するということを一つとっても、なるほどと考えさせられる話でした。
自分づくりの実践
(1)俳句作り
・周囲を散策し、デジタルカメラで撮影(自分の感じる秋)
・俳句をつくる
・俳句にあった写真を選ぶ
・色紙に写真を貼り、俳句を書く
俳句を作る際にもいろいろな筆を用意し、自分で選ぶことを大切にしていると話していました。
この実践は、俳句をつくるだけでなく、自分で感じたものをより引き出すための支援としてデジタルカメラの写真があります。
また、色紙に書く形を設定することで、自分が作った達成感がもてるようになっています。
(2)一行詩
・仲間のよいところ・わるいところを短文にする。
〜〜〜〜する○○さん
〜〜〜〜〜やってしまう○○さん
・それをつなげて一つの詩にする。
最後の文は肯定的になるように「でもやっぱりやさしい○○さん」のようにしてまとめる。
一行書いてもらったときに名前を伏せて下記の発問をする。
・「これは私だ」と思う文はどれ?
・「これは私ではない」と思う文はどれ?
・気に入った文はどれ?
自己理解・他者理解を深めるための授業として面白いです。自分は他人にどう見られているか、自分自身をどうとらえているか、仲間をどのようにみているのかが分かり、
できあがったものが形になるというのも素晴らしいです。
まとめ
実践に関する視点や授業例は今後の高等部教育においても活用できる内容であるので、自分づくりを大切にした実践を展開していけるように取り組んでいきたいです。
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